3種類のイベント同期について

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カレンダーイベント同期とは

OnTimeはEntraIDやExchange Online(オンプレならADやExchange)から情報を同期してキャッシュすることで高速動作を実現しています。その中でもカレンダーイベント同期(イベント同期)はExchangeのメールボックスの予定表に作成されたイベントをほぼリアルタイムで同期してOnTimeでキャッシュすることでクライアント画面に最新のイベント情報を表示しています。

OnTimeが行う5種類の同期

OnTimeが行う各種同期は以下の5つです。

  • ディレクトリ同期
    ドメイン設定で設定したディレクトリ(Microsoft Entra ID(旧Azure AD)やActive Directory)からユーザーやグループアドレスの属性を取得します。
  • ユーザーとグループ同期
    各メールアドレスの属性を取得します。グループアドレスの場合は、グループの展開も行いアカウントの属性を取得します。
    通常はディレクトリ同期を行うと自動実行されます。
  • 写真画像同期
    ディレクトリ(Microsoft Entra ID(旧Azure AD)やActive Directory)の属性として保存されている写真画像を同期します。
  • アクセス権同期
    メールボックスで設定されたアクセス権及びOnTime管理センターで設定されたロール権限を展開して更新します。
  • カレンダーイベント同期
    メールボックスの予定表のイベントをリアルタイムで更新します。
    Outlookやサードパーティー製品からの更新であってもOnTimeはMicrosoftから通知を受けて更新します。

カレンダーイベント同期だけリアルタイムで同期処理

OnTimeでは5つめの予定表のイベントの同期だけリアルタイムで行っています。その他のディレクトリ同期、アクセス権同期などは夜間にメンテナンスタスクとして指定した曜日だけ(通常は毎日)にバッチ処理で行うか、ダッシュボードから手動実行を行います。

メンテナンスタスクについては以下を参照してください

ダッシュボードからの同期については以下を参照してください

イベント同期エンジンはOnTimeの主要な機能

OnTime for Microsoftは2015年のリリース当初(日本では2016年)からイベント同期エンジンはEWS API方式を実装して実現していました。
2017年にMicrosoftはAPIとしてGraph APIを発表します。単一のURLエンドポイントを使用して、ユーザー情報、メール、予定表、ファイルなどのデータを取得・操作し、アプリ連携や自動化を可能にします。Microsoft Graph V1.0のリリースから約10年を経てGraph APIはEWS APIの代替機能を随時追加しています(現在も)。そしてGraph APIの機能が整うにつれEWS APIの利用からGraph APIの利用への移行を推奨しています。
OnTimeも全ての連携においてGraph APIの機能実装に合わせ随時開発を行い、EWS APIからGraph APIの利用へ管理者がEWS方式かGraph方式を選択できるように実装してきました。そして要のイベント同期エンジンの開発も進めてきました。

EWS方式は終了予定、Graph方式に移行の準備
(実際の切り替え自体は2026年夏以降までお待ちください)

従来のEWS APIが2027年4月に終了予定

OnTime Group CalendarはExchange Onlineの更新情報はEWS APIの機能であるストリーミング通知を利用していました。ただ、EWS APIは将来的に提供が終了する予定であり、新たにGraph APIによる更新情報の把握を必要としていました。しかしGraph APIにはEWSにあるストリーミング通知は存在せず、EWSとは仕様の違うストリーミング購読機能を活用する必要がありました。

更なる5万メールボックス以上の大規模組織への対応の必要性

また別の課題として、OnTimeのお客様では大規模なスケールでのご利用が増えてきました。従来のOnTimeサーバーでは最大でも2万から3万メールボックス前後が上限であることを認識しており、更なるスケールアップを行える方法を考える必要がありました。もちろんCPU能力だけでなくネットワークトラフィックの帯域不足についても考慮する必要があります。

Graph方式ではイベント同期エンジンを内蔵型と独立型の2種類を準備

そこでGraph APIのストリーミング購読機能を利用した新しいイベント同期エンジンの開発を行う際に、従来のOnTimeサーバーとは独立して動作するプログラムを開発することにしました。これによりOnTimeサーバーと同期エンジンを別マシンで運用できるように設計を開始しました。新しいイベント同期エンジンの開発は2022年から着手し2025年には「OnTime同期ハブ」と命名してリリースを行いました。検証環境ではこの同期エンジンで約5万メールボックスは充分に対応できています。更に2026年にはOnTimeサーバーにEWSと同じく内蔵型のGraphイベント同期エンジンを実装し選択肢を増やしました。これにより2万ライセンス程度であれば別マシンにOnTime同期ハブをインストールせず従来通りOnTimeのインストール(アップグレード)だけでご利用いただけます。ただし、通信ポートの仕様はOnTime同期ハブと同じなのでWebhook用のポート開放は必要です。

予定表データをキャッシュするカレンダーイベント同期方法は3タイプ

3種類の同期方法について比較

スクロールできます
タイプエンジン注意事項API方式方法証明書ポートオープン
EWS方式内蔵2027年4月にMicrosoftクラウドではEWSを廃止予定。
オンプレExchangeは継続して利用できます。
EWS APIオンプレ時代からの方式。Microssoftからの変更通知をhttpsのResponseとしてして取得。Microsoft側が準備しているサーバー証明書のURLにhttps接続。必要なし
内蔵Graph方式内蔵Ver.6.4.xから利用可能。Graph APIGraphに実装された通知方式。Microsoftからの変更通知をWebhookの仕組みを利用してhttpsの特定ポートで取得。OnTime側がサーバー証明書を準備。設定でMicrosoftにhttps接続用URLを指示。クライアント向けの80/443とは別に9010(変更可)ポートをMicrosoft向けにオープン。
別サーバーに実装なら443を推奨。
OnTime同期ハブ独立Ver.6.3.xから利用可能。
約3-5万メールボックスなど大規模な場合はOnTimeとは別サーバーに実装可能。

従来のEWS方式の利用について

Microsoftは2027年4月までEWS APIは利用可能とアナウンスしています(2026年2月現在)ので、もちろんOnTimeでもイベント同期エンジンとしてEWS方式を利用できます。またWebhook用のポート開放も必要としないので一番安易に構築できるカレンダーイベント同期エンジンです。

内蔵のGraph API方式の利用について

Ver.6.4.xより従来のEWS方式と同じくGraph方式もOnTimeサーバーに内蔵されます。2万ライセンス程度であれば別マシンにOnTime同期ハブをインストールせず、Webhook用のポート開放だけでご利用いただけます。

詳細と手順については内蔵型Graph同期エンジンがリリースされてからご案内します。

OnTimeサーバーで外部に9010(変更可)ポート開放ができない場合は、DMZ等にOnTime同期ハブを実装して中継させてください。

OnTime同期ハブ(イベント同期エンジン)の構築先は別サーバーでも既存のOnTimeサーバーでも大丈夫

まとめますと「OnTime同期ハブ(イベント同期エンジン)」で提供するのは以下の2点を実現するためです。

  • 5万メールボックスやそれ以上の大規模テナントへの対応
  • ネットワーク構成への柔軟な対応

なので、2万から3万前後のメールボックスまでであれば、従来通り同じマシン上の内蔵型Graph同期エンジンを利用しても、1台の同じマシン上でOnTimeサーバーとOnTime同期ハブを実装しても構いません。
とはいえ、同じマシンで構築を考えているなら構成や障害対応が簡素化できるのでOnTime同期ハブを実装するよりも内蔵型Graph同期エンジンの利用をお薦めします。

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